スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

千年樹

Category : 本・雑誌 小説 .あ行 荻原 浩
千年樹 (集英社文庫)

大きな楠木の萌芽から落枝までの8つの物語を綴った短編集。

木の名前は「ことりの木」。漢字で書くと、子盗りの木。
名前も不気味だが、それ以上に背筋が寒くなるほどの大きな木。

当たり前だが、木は生物である。
地表と地中のあらゆるものを吸い尽くして肥大を続け、恐ろしく長い寿命を獲得する生き物。
それに比べると、人間なんてものは小さくて、ひ弱だ。

吹き渡る風が木々の葉を騒がす音。
あれは、いつの時代も同じことを考え、同じ過ちを犯す人間のことを嘲笑っているのではないだろうか。
それでも静かに佇んでいるのは、そんな愚かな人間を意外と気に入っているのかもしれない。

しっかりせよ。ここを登れば、きっと――。

暗く、救いようがない話の連続にそんな思いを持ちながら読み進めていく。
しかし、暗いトンネルの出口は見えない。どこまでも続く樹海を見たような絶望感。

木がまた笑う。どうせまた同じことのくり返しだよ、と。
今度は、吹き渡る風が木々の葉を騒がす音が、どこか哀しく切なく響いた。
千年樹が見てきたもの――。
それは、愚かで愛おしい人間たちが、時空を超えてくり返す営み。

0323

以前「噂」を読んでそのラストに衝撃を受け、そこから氏の作品を読むようになりました。
この作品は、ちょっと読むタイミングを間違えたかなあという感じでした。
軽く読める本じゃなかったので忙しいこの時期にはあんまりでした。
しかも、全体的にダークな話ばかりで、どの物語の結末もあまり後味が良いものではありませんしね。
しかし、内容は悪くはなかったです。構成も巧いですし、過去と現在の対比も良かったです。
むしろ、今までと違った雰囲気でより好きになりました。
人間たちの木をめぐるドラマとありますが、押し付けがましい感じはまったくせず、そこが良かったです。
本当に木はそこにあっただけなんだといった感じです。
その分、物語がリアルに感じられ余計に重く切なく響いてきました。
特に、郭公の巣の話の最後。かなりぞくっと来ました。自分が想像した通りじゃないことを願います。。。
私の中では好評価の本ですが、読むのは結構気合いれて読まないといけないかもしれません。

私的評価 ★★★★★



もし生まれ変われるのなら、女郎に売られる小作の娘は嫌だ。
いっそ木に生まれ変わったほうがましかもしれない。
生まれた時から同じ場所に立ち、何事もなく静かに日々が過ぎ、同じ場所で朽ち果てる。
なんと幸せなことだろう。




スポンサーサイト

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

カレンダー
時計
プロフィール

たそがれピエロ

Author:たそがれピエロ
現在社会人1年目。
仕事に追われブログの更新もやや停滞気味。
そんな私の日常や趣味をだらだらと書いています。
最近は映画の記事が多め。

当ブログはリンクフリーですのでお気軽にどうぞ。

好きなアーティスト
・椎名林檎
・東京事変
・中島美嘉
・宇多田ヒカル
・富田ラボ
・Mariah Carey
・Sade
・Donny Hathaway etc...

好きな作家
・森博嗣
・東野圭吾
・村上春樹
・重松清 etc...

月別アーカイブ
最新記事
コメント
トラックバック
カテゴリ
勝手に評価してます
リンク
お気に入りブログ
検索フォーム
メールフォーム




FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

Thank you !!
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。