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新釈 走れメロス 他四篇

Category : 本・雑誌 小説 .ま行 森見 登美彦
新釈 走れメロス 他四篇 (祥伝社文庫 も 10-1)

表題作でもある「走れメロス」で出てくる破廉恥極まりない桃色ブリーフは一切無視して、
ここでは「桜の森の満開の下」に目を向けてみる。

桜の森の満開の下では、花見の宴が張られている。
みな酒を飲み、陽気に騒ぎ、桜の花弁が舞うのを見て美しいと言う。
果たして桜の美しさを分かっている者がここにいるだろうか。
宴は夜通し行われ逃げ出す者は一人もいない。
こうして、今宵も桜の森の満開の下にある秘密を押し隠す。

辺りには誰もいない。
朝の凍りついたような空気。
あらゆる音は消え、耳を塞ぎたくなるほどの圧倒的な静けさ。
あるのは、満開の桜の森だけ。
そのあまりの美しさに怖れを覚える。
美しいものに抱く感情は怖いのそれに良く似ていると思う。
とにかく、そのまま逃げ出したいがもはやどうしようもできない。

これは、別に桜に限ったことではない。
女性でも文章でも。
美しすぎるものは怖いのだ。そして、必ず秘密がある。

もし、桜の森の満開の下にある秘密が孤独であったのならば。
いつまでも一人でそこに坐っていることができる虚しさはきっと誰にも分かるまい。

0708

中島敦『山月記』
芥川龍之介『藪の中』
太宰治『走れメロス』
坂口安吾『桜の森の満開の下』
森鴎外『百物語』

これらの名作を"新釈 走れメロス 他四篇"として一冊に綴っています。

「夜は短し歩けよ乙女」が予想以上に面白かったので2作目に挑戦。
今回も京都が舞台。
才能を無駄遣いし、確実に進むべき方向を間違った大学生たちの話が繰り広げられます。
一番印象に残ったのは、「桜の森の満開の下」。
この中で唯一原作を読んだことがなかった作品というのも大きかったかもしれません。
といっても他の作品も国語の教科書に載ってたやつを昔読んだなあぐらいなので、内容をしっかり全部覚えていたわけではないです。
ただ、全部原作を読んでいたとしても、一番良かったのは「桜の森の満開の下」と思ったでしょうね。
こういう雰囲気も書けるんですねえ。
美しさとと虚しさだけが残る話でした。
「山月記」との対比がまた切なくて良かったです。
「走れメロス」は今まで通り森見ワールド全快でかなり笑わせてもらいました。
まったく、よくここまで馬鹿馬鹿しく出来るなあと。(誉め言葉)
「俺の親友が、そう簡単に約束を守ると思うなよ」にはやられました。(笑)

森見氏は、『名作は我々の妄想を誘発し、「俺に挑んでみろ」と我々に迫るものである。』と言っています。
森見氏の妄想が生んだ新釈走れメロス他四篇。
とにかく面白かったです。
原作は青空文庫などで読めるのでこれを機会に原作を読んでみるのもいいですね。

私的評価 ★★★★★




「あなたは疲れているのね。私も疲れているの」
「しばらく仕事を休んで京都へ来ましょうか」
「それもいいな」
「なぜ窓を開けているの?」
「桜が満開だから」
「見にいきましょうか」





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ジャンル : 本・雑誌

夜は短し歩けよ乙女

Category : 本・雑誌 小説 .ま行 森見 登美彦
夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

本作品は「私」と「彼女」の物語である。
京都を舞台になんとも摩訶不思議な恋愛物語が繰り広げられる。

「彼女」こと黒髪の乙女は「私」の後輩。
何事にも興味津々、何事にもマイペース。
読んでみるとなるほど、この「彼女」がなんとも可愛らしい。
その天真爛漫さを見れば応援せざるを得ない。
そんな彼女の最大の武器は「おともだちパンチ」。

一方、不器用で真っ直ぐな「私」こと先輩は「彼女」になんとかして近づこうとナカメ作戦を遂行する。
夜の先斗町界隈、古本市、学園祭。
彼女が行くところに我ありと言わんばかりに彼女の姿を追っていく。
そりゃそうだ。なにせ、先輩は彼女の後ろ姿に関する世界的権威なのだ。
俗に言うストーカーである。
しかし、埋めるのはいつも彼女の外堀ばかり。外堀、外堀、また外堀。

こんな「私」と「彼女」の恋物語の結末は如何に?

これだけ書いてもよくわからないと思うが
簡単に言うと、この物語は彼女の「奇遇ですねえ!」の一言で片付いてしまう話。


評判が良いので買った本ですが、なかなか癖になる面白さです。
ファンダジーな世界と現実世界が入り混じっており
もう何が何だがわからないありえない展開で物語は進んでいくんですが面白い。
特に学園祭の話なんか意味不明だけど面白かった。
登場人物も個性派ばかりで良かったです。パンツ総番長は良いキャラでした。
文章の癖がかなり強いので、嫌いな人も多い作品でしょう。
読んでみてちょっとでも合わないな。。。と思ったらそれ以上読むのはお勧めしません。
それと、文章の表現が私にはかなり難しかったです。
これどういう意味だろうか。というのが非常に多かったです。
でも気軽に読めて気軽に笑える作品です。
この本を読んでいると京都にまた行きたくなってきました。
3月に行くので、今から非常に楽しみです。


最後に本の感想とはまったく関係ありませんが、ご都合主義者の私としては
とりあえずこれだけは言っておかなければならないでしょう。

「卒論発表よ万事うまくいけ。あわよくば私の前から消え去るがよい!」
「なむなむ!」

私的評価 ★★★★★



「でもね、どれだけチクチクしても、象のお尻って、なんだか良くない?」
「同感です。丸いし、とても大きいですしね。丸くて大きいものは良いものですね」
「地球も丸くて大きいしね」





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Author:たそがれピエロ
現在社会人1年目。
仕事に追われブログの更新もやや停滞気味。
そんな私の日常や趣味をだらだらと書いています。
最近は映画の記事が多め。

当ブログはリンクフリーですのでお気軽にどうぞ。

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